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臨床成績

ESAにて治療中の腎性貧血を有する血液透析患者を 対象とした国内第Ⅲ相試験
(MIYABI HD-M[Hemodialysis-Maintenance])

承認時評価資料:バイエル薬品社内資料[ESAにて治療中の腎性貧血を合併した透析患者を対象とした第Ⅲ相試験(試験19352)]

有効性

評価期間中(第33~36週)の平均Hb値及びベースラインからの変化量/群間差【主要評価項目】

評価期間中の平均Hb値[95%信頼区間]は、マスーレッド群で10.63[10.42, 10.84]g/dLであり、目標Hb値内でした。評価期間中における平均Hb値のベースラインからの変化量の群間差の点推定値[95%信頼区間]は−0.13[−0.46, 0.19]g/dLであり、群間差の両側95%信頼区間の下限が非劣性マージンの-1.0g/dLを超えたことから、マス―レッドのダルベポエチン アルファに対する非劣性が検証されました。

※ 第33~36週

評価期間中(第33~36週)の平均Hb値
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平均値±標準偏差[95%信頼区間]

(FAS)

群間差及びその両側95%信頼区間の解析方法:ANCOVA(固定効果:投与群、切り替え前のESA投与量分類、血栓塞栓症の既往の有無、 共変量:ベースラインHb値)

群間差は最小二乗平均値の差の点推定値を示す

平均値及びその両側95%信頼区間の解析方法:1標本t統計量

評価期間中の平均Hb値及びベースラインからの変化量
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評価期間:第33~36週

平均値±標準偏差[95%信頼区間]

(FAS)

※ 調整済み平均値

 

Hb値の推移【副次評価項目】

平均Hb値は、いずれの群でも治験薬投与期間を通して、目標Hb値内(10.0g/dL以上12.0g/dL未満)に維持されました。

Hb値の推移
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8.重要な基本的注意(抜粋)

8.4

赤血球造血刺激因子製剤から本剤への切替え後にヘモグロビン濃度が低下する傾向が認められていることから、切替え後のヘモグロビン濃度の低下に注意すること。

安全性

本試験で発現した副作用

副作用は、マスーレッド群で8/153例(5.2%)、ダルベポエチン アルファ群で5/76例(6.6%)に認められました。副作用は、マスーレッド群では心のう液貯留、緑内障、網膜出血、下痢、胃炎、心電図ST部分下降、ヘモグロビン減少、低カリウム血症、傾眠及び薬疹(各1例、各0.7%)、ダルベポエチン アルファ群では左室肥大、悪心、心突然死、体位性めまい及び頭痛(各1例、各1.3%)でした。
重篤な副作用は、マスーレッド群では認められず、ダルベポエチン アルファ群で1例(心突然死)に認められました。 投与中止に至った副作用は、マスーレッド群で1例(薬疹)に認められ、ダルべポエチン アルファ群では認められませんでした。
死亡に至った副作用は、マスーレッド群では認められず、ダルベポエチン アルファ群で1例(心突然死)に認められました。

試験デザイン

  • 試験概要
  • 目的

    マスーレッドの有効性及び安全性をダルべポエチン アルファと比較検討する
    (多施設共同、無作為化、二重盲検、ダブルダミー、実薬対照、並行群間比較、非劣性検証)

  • 対象

    スクリーニング期間の平均Hb値が9.5g/dL以上12.0g/dL未満を満たす、ESA治療中の腎性貧血を有する血液透析患者 229例

  • 投与方法

    対象患者をマスーレッド群又はダルベポエチン アルファ群のいずれかに無作為割り付けし、52週間投与した。
    マスーレッドは開始用量を75mgとし、目標Hb値を10.0g/dL以上12.0g/dL未満と設定し原則として4週ごとに1回5~200mgの範囲で用量調節し、1日1回食後経口投与した。ダルベポエチン アルファは開始用量を切り替え前のESA投与量分類に従い選択し、週1回又は2週に1回10~180μgで用量調節し、静脈内投与した。

  • 評価項目

    主要評価項目:

    評価期間中(第33~36週)の平均Hb値
    評価期間中の平均Hb値のベースラインからの変化量

    副次評価項目:

    Hb値及びベースラインからの変化量(各来院時の測定値及び評価期間中の平均値) など

    安全性評価項目:

    有害事象

    探索的評価項目:

    鉄代謝に関するパラメータ など

  • 解析計画

    有効性の解析対象集団はFASとし、以下がいずれも検証された場合に有効性が検証されたと判断した。

    マスーレッド群の評価期間(第33~36週)における平均Hb値の95%信頼区間の下限が目標Hb値の下限以上かつ信頼区間の上限が目標Hb値の上限未満のとき、目標Hb値内にあると判断した。

    非劣性マージンを1.0g/dLとし、群間差の両側95%信頼区間の下限が-1.0g/dLを超える場合、マスーレッドのダルベポエチン アルファに対する非劣性が検証されたと判断した。

    副次評価項目のすべての変数について、要約統計量を用いて要約した。
    安全性の評価として投与期間、総投与量、投与量の推移、用量分布などを検討した(安全性解析対象集団)。

     

    ※ FAS:最大の解析対象集団(無作為割り付けされ、少なくとも1つのベースラインのHb値があるすべての被験者)

ダルベポエチン アルファの用法及び用量(抜粋)
【腎性貧血】<血液透析患者>

エリスロポエチン(エポエチン アルファ(遺伝子組換え)、エポエチン ベータ(遺伝子組換え)等)製剤からの切替え初回用量

  • 成人:

    通常、成人にはダルベポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、週1回15~60μgを静脈内投与する。

  • 維持用量 成人:

    貧血改善効果が得られたら、通常、成人にはダルベポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、週1回15~60μgを静脈内投与する。週1回投与で貧血改善が維持されている場合には、その時点での1回の投与量の2倍量を開始用量として、2週に1回投与に変更し、2週に1回30~120μgを静脈内投与することができる。
    なお、いずれの場合も貧血症状の程度、年齢等により適宜増減するが、最高投与量は、1回180μgとする。

動画

MIYABI HD-M [Hemodialysis-Maintenance]
ESA治療中の腎性貧血を有する血液透析患者を対象とした切り替え維持試験

マス―レッド錠の赤血球造血刺激因子製剤[ESA]治療中の腎性貧血を有する血液透析患者を対象としたMIYABI HD-M試験についてご紹介します。

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