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課題を見据えて地域で取り組む
南魚沼市のCKD対策

田部井 薫先生

南魚沼市民病院 透析センター長
田部井 薫 先生

人をつなぐ 医療をつむぐ

高齢者における透析と腎機能悪化抑制の成功例

在宅での腹膜透析への切り替えと高齢者の悪化抑制の成功例

― 高齢者の透析を取り巻く課題についてはどうお考えでしょうか。
田部井先生 公共交通機関の改善については市民病院として行政に働きかけも行っていますが、隣家まで500m、1kmといった距離で住居が散らばっている地域では簡単ではないようです。公民館に集合してもらって送迎バスを出すことも考えましたが、公民館まで歩いて1kmある家も多く、実現は難しい。引き続き、今後の大きな課題です。
―田部井先生は訪問診療も行っているそうですね。
田部井先生 はい。その中に、最近腰を痛めて通院できなくなった透析患者さんがおられ、透析の継続を希望されました。送迎が可能な施設の入所もうまくいかなかったので、血液透析から持続携行式腹膜透析(CAPD)に切り替え、自宅で透析を続けることにしました。ご家族がCAPDを行い、私が月に1回訪問診療をして、週に4回当院から訪問看護を行っています。ほかにもCAPDの在宅患者さんが1人おられるので、訪問看護師も慣れていることから実現しました。CAPDを行うご家族がいなければなりませんが、こういう選択肢が1つでもあれば、在宅で透析を続けられる高齢者も増えるのではないかと考えています。
 また、外来では、高齢患者さんの透析導入を遅らせる成果も挙がっています。たとえば、透析を希望されず、食事療法をきちんと続けられて、透析導入には至っていない70歳台、80歳台の患者さんをはじめ、シャントを作ってから熱心に食事改善に取り組み、今もシャントを使う必要がない80歳台の患者さんもおられます。また、ある70歳台の透析患者さんの場合は、経過の状況から離脱もあり得ると判断し、様子を見ながら徐々に回数を減らして導入4年目に離脱しました。3年たった今も、透析をせず外来診療を続けておられます。早期発見と早期介入、治療と食事療法によって透析導入までの期間をのばし、一人でも多くの患者さんが透析をせずに長生きができればと思います。
―最後に、田部井先生の今後の展望をお聞かせください。
田部井先生 これまでに蓄積した成功例のデータやノウハウを多くの医療者と共有し、腎臓専門医を、またCKD対策に携わる多職種を育てていきたいと考えています。一人ひとりが診る患者さんの数は限られていますが、後に続く医療者が増えれば、もっとたくさんの患者さんの重症化予防につなげることができます。地域で、そして全国で、CKDに力を発揮する医療者が増えることを目指したいですね。

記事作成日:2021年1月

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