南魚沼市民病院 透析センター長
田部井 薫 先生
新潟県南魚沼市※1では、2015年に魚沼医療圏で行われた医療再編によって、140床(透析ベッド40床)の南魚沼市民病院と、454床(同20床)の新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院(以降、魚沼基幹病院)が開院。それまでは難しかった腎臓専門医の常勤配置が両院で実現したことを機に、行政をはじめ、医師会、腎臓専門医、かかりつけ医、多職種などによる慢性腎臓病(CKD)対策がスタートします。
今回は、南魚沼市民病院 透析センター長を務める腎臓専門医の田部井薫先生に、地域の課題とCKD対策の現状についてお話をお聞きしました。
※1 2004年に2つの町が合併して誕生。隣町の編入合併を経て、面積584.55k㎡、人口55,884人(2019年・南魚沼市ウェブサイトより)となる。
※2 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況 2014年12月31日現在」
2018年に特定健診後に市民病院を受診した80人のうち、eGFRが45mL/min/1.73m2未満の人は35人。過去3回以上のeGFRデータがあった人で、腎機能悪化速度が-10mL/min/1.73m2/年以上と速い人が4人いた。腎臓専門医の治療介入となった人は41人だった。
記事作成日:2021年1月