慢性腎臓病

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それぞれの地域が特性に応じて構築
岡山県のCKD・CVD医療連携

内田 治仁 先生

国立大学法人 岡山大学
学術研究院医歯薬学域
CKD・CVD地域連携包括医療学
教授

内田 治仁 先生

堀家 英之 先生

一般財団法人 津山慈風会 
津山中央記念病院
内科主任部長
透析センター長

堀家 英之 先生

人をつなぐ 医療をつむぐ

患者さんの流れの構築には行政の力を
活動の継続には短期的なアプローチが有効

― 立ち上げから取り組みまで、地域特性に合わせて活動を進めてこられたことがわかりました。医療連携を円滑に進めるポイントについてお考えをお聞かせいただけますか。
堀家先生 たとえば、地域の先生方へのアンケートは課題の抽出となり、活動の目的を明確にするためには非常に参考になります。また、MCKD-NET立ち上げの際には、かかりつけ医から専門医に紹介すると患者さんが戻ってこないのではとの懸念もありましたので、できるだけ併診で診療するようにしています。
内田先生 OCKD-NETで行ったアンケートでもそういったご意見がありました。私は、特定健診などで見つけ出した初期のCKDの患者さんを確実に地域の先生へとつなげるシステムを作ることが、早期発見・早期介入だけではなく、こういった課題の解決にも有効だと思います。もちろん、特定健診からの流れを構築するには、病診連携、そして行政の介入が不可欠ですが、OCKD-NETの活動から岡山県の活動へとつながったように、医療連携が進んでいくと、必ず行政との協働体制もできていきます。
堀家先生 MCKD-NETでも、行政と連携して特定健診の受診率向上に取り組んでいます。地域で有益な活動を継続するためにも、特に専門医が少ないエリアでは行政を含めた連携構築が重要になると思います。
― 立ち上げだけではなく、活動の継続にも力が必要になるのですね。
堀家先生 診療連携を継続していくためには、常に地域の先生方に情報発信していくことが重要と考えています。当ネットワークでは、年2回の学術講演会のほかにアンケート調査、紹介基準カードの配布、CKDシールの導入などを定期的に行い、認知度の向上とより活用しやすいシステム作りに努めています。これらの活動はエリア内の各医師会にご協力いただき、医師会所属の全医師(340名)を対象に行っています。これまで当院へ紹介いただいたCKD患者の推移をみても、これらの取り組みを行うたびに新規の紹介施設が増えており、活動の成果は出ていると思います。
内田先生 啓発活動を短期的なサイクルで行うことは、長期的な取り組みを継続していく上では効果的ですね。
 岡山県のCKD・CVD対策や各地域のネットワークでの取り組みは時間をかけて丁寧に進めてきましたが、こういった活動は、成果が目に見えて現れるにも時間がかかります。岡山大学では、行政と進めている事業の中でCKD・CVD対策の検証的な作業にも携わっているのですが、短期的な切り口であっても、よい値が得られればそれを共有することが活動の推進力になると考え、いろいろな数値を随時、地域に提供するようにしています。OCKD-NETの患者さんについても継続的に追跡調査を行い、治療における医療連携の有効性など、様々な切り口で取り組みの効果の検証を続けてきました。こういった研究は、課題の可視化にもなっています。
堀家先生と内田先生
― 最後に、今後の活動の展望をお聞かせください。
堀家先生 現在力を入れているCKDシールは、患者さんと医療者に大きなメリットがある取り組みだと思っていますので、まずはその普及に努めたいと思います。また、活動も7年目に入りましたので、地域の先生方の満足度やご要望、問題点などを抽出し、より機能的な連携システムが構築できるよう努めていきたいと考えています。
内田先生 私は、「CKD」または「慢性腎臓病」という言葉の認知度を上げていきたいと思っています。いろいろな機会に調査も行ってきたのですが、CKDという言葉を知っている人はまだまだ少ない。一般の人が腎臓病についてもっと知ってくれれば、健診の受診率も上がると期待しています。
堀家先生 これからも岡山県と各エリアのCKD・CVD対策の充実に向けて前進していきたいですね。
内田先生 はい。地域のご協力もいただきながら、これまで通り一歩一歩、着実に活動を続けていきたいと思います。

記事作成日:2021年6月

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