透析患者さんのための災害への備え
被災地に学ぶ 災害への備えと被災時の注意点
被災経験のある透析患者のみなさまに、今日に活かせる災害への備えについて教えていただきました。
阪神・淡路大震災(1995年)
災害の発生時間に関わらず、いろんな連絡手段を使って、できるだけ早くいつもの透析施設に連絡を取ることが大切。時間が経つほど、混乱して連絡がつながりにくくなったり、透析のために遠方へ移動する可能性が高くなります。
ふだんから自己管理を心がけ、規則正しい生活を送ること。いざという時に、自分の体調管理に役立ちます。
患者自らが自立すること。透析をしていても、避難時に他の人たちと協力したり、手伝えることもあるはずです。
透析に関することをはじめ、自分や家族の情報を記入した冊子を持ち歩いたり、「レスキューポット」というケースに入れて玄関に置いておくと良いでしょう。
協力/特定非営利活動法人 兵庫県腎友会
熊本地震(2016年)
災害直後は大変混乱して、ふだん透析をしている病院とは異なる病院に行く患者さんがいました。かかりつけの病院では患者さんを探すために苦労されていたので、最初にいつもの病院へ連絡しましょう。
透析治療をしてくださる医療関係者の方自身も、被災されている方がたくさんいらっしゃいます。感謝の気持ちを持って接しましょう。
ふだんから、近隣の方とコミュニケーションを取っておくことが大切です。食料や水が配布されるまでに時間がかかった地域では、近所の人たちで食料を持ち寄って分け合ったところもありました。
主要な道路が交通困難になり、移動に大変な時間がかかりました。ふだんから、避難経路や迂回路を下見しておく方が良いでしょう。
協力/熊本県腎臓病患者連絡協議会